ワクチンの種類と接種方法
主なワクチンの種類
生ワクチン
生ワクチンは、病原体となるウイルスや細菌の毒性を弱め、病原性を消失させたものを原材料として使用します。毒性を弱められたウイルスや細菌が体内で増殖することによって免疫を高めていくため、接種回数が少なく、自然感染に近い状態で免疫がつけられます。
不活化ワクチン
不活化ワクチンは、病原体となるウイルスや細菌の感染する能力を消失(不活化)させたり、毒素を無毒化(殺菌)したりしたものを原材料として使用します。体内で病原体が増えることはないため、自然感染や生ワクチンに比べて生み出される免疫力は弱いですが、発熱などの副反応が少なく済みます。1回の接種では十分ではないため、何回かの追加接種が必要となります。
混合ワクチンについて
2種類以上のワクチンを混合したものです。2024年4月より、4種混合ワクチン(DPT-IPV)とヒブ(Hib)ワクチンを組み合わせた5種混合ワクチン(DPT-IPV-Hib)が新たに定期接種として導入されました。2024年2月以降に生まれた赤ちゃんは、基本的に5種混合ワクチンを接種します。
混合ワクチンで予防できる病気
アルファベットの表記は英語の病名の頭文字をとったものです。
5種混合(DPT-IPV-Hib)
ジフテリア(D)、百日せき(P)、破傷風(T)、ポリオ(IPV)、ヒブ感染症(Hib)の5種類。
MR
はしか(麻しん)(M)と風しん(R)の混合ワクチン。
ワクチンの接種方法
ワクチンの接種方法には、注射による皮下接種、口から飲ませる経口接種、スタンプ方式(管針法)といわれる経皮接種があります。ワクチンの種類によって、接種方法が決まっていますが、日本ではほとんどのワクチンにおいて、皮下注射による接種が原則となっています。飲むタイプの経口接種はロタウイルスワクチンのみで、上腕にスタンプを押しつけて接種する経皮接種もBCGのみで実施されています。
定期接種と任意接種
予防接種には市区町村が主体となって実施する「定期接種」と、接種するかどうかを受ける側(赤ちゃんなら保護者)に委ねられている「任意接種」があります。定期接種は予防接種法に基づいて行われ、対象年齢のうちに受ければ原則公費(一部自己負担が発生する地域もあります)で受けられます。経済的負担の少ないワクチンです。
一方、任意接種のワクチンは、健康保険が適用されませんので、接種費用は基本的に自己負担となります(自治体によっては接種費用の助成が受けられるところもありますので、補助内容の詳細についてはお住まいの市区町村などにご確認ください)。これらの予防接種の重要性には差はありませんので「定期接種」と「任意接種」を区別せずに、必要なワクチンはすべて受ける方が、それだけお子さまを感染症から守れる確率が高くなります。
対象となる病気にかかるリスクなどについて一緒に考え、お子さまにとってより適切な予防接種をしていきましょう。