血圧や脈拍、内臓の働きなどは、全身に分布する自律神経によって無意識に制御されています。自律神経は活動時に優位になる交感神経と、休息時に優位になる副交感神経からなり、互いに反対の作用をもって体のバランスを保っています。起立性調節障害は、この両者のバランスが崩れて自律神経の働きが悪くなり、起立時に身体や脳への血流が低下する病気です。小学校高学年から中学校の思春期の子どもによくみられます。
症状としては、立ちくらみ、立っていると気分が悪くなる、朝起き不良、倦怠感、動悸、頭痛、腹痛などがあり、時には失神発作を起こしてしまうこともあります。午前中に症状が強く現れ、午後には回復するという特徴があり、夜には元気になり、逆に目がさえて眠れないこともあります。中等症や重症の場合、この症状が原因で学校に行けなくなる(不登校)状態が長期化することもあり、問題視されています。
起立性調節障害は午後や夜に元気になることから、怠けや学校嫌いなどと捉えられることもありますが、自分の意思ではどうにもならない自律神経の病気です。保護者や学校の先生など周囲の方々が病気への理解を深め、適切な治療や生活習慣の改善に取り組んでいくことが大切です。

